2009年8月28日金曜日

名古屋大学で友人に会い、元所属研究室に顔を出す

午後5時前の「名古屋大学 生協 北部食堂」

8月26日午後3時、我が母校、名古屋大学を訪れた。まず同期の博士課程に所属する友人Yに会い、続いて修士まで所属していた研究室にも顔を出した。

友人Yは、コツコツと勉強ができるタイプで、かつ緻密なタイプ、そして絵がうまい。彼は大学院に入るときに、飛び級をしたぐらい勉強ができた。しかし博士課程では苦戦している。その理由は、僕は彼の指導教官のせいだと思う。適切な論文を書く指導がなくて、迷い込んでしまってるのだろう。友人Yの素質が悪くないだけに、力が発揮されていないのは、勿体ない。

さて元所属研究室では、昔一緒に実験をしたN先輩に会った。そのN先輩も、今は助教で、より多くの学生の面倒を見ている。元気そうでよかった。

研究室では、今の研究についてプレゼンをやってくれるように頼まれた。だから、なぜか持ってきていたノートパソコン(Let's Note W7)を使って、即興でプレゼンをやるはめになった。聴衆は10人ぐらいいた。資料は博士論文審査のときのものを使って、大幅に割愛して説明した。興味を持ってもらえたようだし、よい即興プレゼンの練習になった。ただ遊びモードでいたところを、突然仕事モードにさせられるのは、心臓に悪い。

夜は、研究室の人を集めて、名大近くの本山駅にあるカーヴ隠れやという居酒屋に行くことになった。これには、N先輩と僕を含めて6人参加した。この店は、隠れやすい構造になっており、カップルで行くのが適当な店だと思われる。狭いつくりになっていて、6人が座るのはきつかった。

会計時に、1品余計に頼んだ方が安くなる状況になり、面白かった。「1人当たり2,500円以上注文すると、10%OFFになるクーポン」を使った。ところがお会計を頼んだときに、総計は14,950円で、1人当たり2,500円に届かず、割引適用外となった(もう後50円で、割引適用だ)。そこで僕らは、400円のジンジャエールを頼んで、10%の割引が受けられるようにした。それで13,815円(15,350 x 90%)となり、前の金額より安くなった。この店の割引のルールのため、多く頼んだ方が安いという不可思議さだった。

定期的に知り合いを巡回すると、公開できない裏情報が手に入ったりして、有意義だ。つくづく足で稼ぐのは、重要だなあと思う。

2009年8月27日木曜日

実家での一日

午前は、50mプールで1 kmぐらい泳いで、健康維持に努めた。なんと利用料が100円の市営プールである。

昼はインドレストラン。チキンカレー、タンドリーチキン、ナン1.5枚、サラダを食べ、ラッシーを飲む。これで900円。加えてサービスで、アイスクリームをもらった。これで朝泳いで消費した分のカロリー分を摂取してしまった。

午後は、家族でラウンドワンに初めて行った。スポッチャというもので、数十種類の運動が楽しめる。3時間で、僕は学割を使って1500円である。テニス・サッカー・野球・アーチェリー・バレー・インラインスケートなどをやった。中学や高校の体育もこのように楽しみながら運動できるとよいと思った。

車に乗っていると、「公募書類」を速達簡易書留で送付するで応募したところから、電話連絡があって、書類審査を突破したと言われた。続いて、来週に面接がある。 休みが終わったら、準備が必要だ。

夜もまたインドレストランに行く。インドのビール、キングフィッシャー を2本(600円x2)飲む。キーマカレーとガーリックナン、タンドリーチキンを食べて、お腹いっぱいである。

全く生産的ではないけれど、これぞ休みというものだ。いいものだ。

2009年8月25日火曜日

レジ袋<<自動車

愛知と岐阜のスーパーのほとんどでは、レジ袋が有料化されている。1枚5~10円で販売され、欲しいと言わないと、レジ袋がもらえない。埼玉県のスーパーでは、レジ袋が有料なのは、生協ぐらいだと思う。

今までは無料で配っていたのに、突然レジ袋だけにこだわって、有料化したのは違和感がある。それは、レジ袋より影響力が大きい「自動車」をわざと見過ごしているからだ。スーパーに買い物に来るのに、中学生や高校生は自転車で来るが、ほとんどの成人は車で来ている。

レジ袋を使うよりも、車に乗る方が、原油消費量が高い。レジ袋は、約20 mlの原油で作られる一方で、スーパーに車で買い物に行けば、往復10 kmだとして、1リットルの原油を使う。結局、車を抑えなければ、目立った削減効果は見えない。「レジ袋の有料化」よりも「駐車場の有料化」の方が意味があるのでは?

日本、とくに愛知県は自動車産業で食っている人も多く、自動車を減らそうと言い出しにくい、と思う。それでも長期的に見れば、資源はなくなるわけだし、電車や自転車でも不自由なく生活できるように、都市を再設計する必要がある。

2009年8月22日土曜日

MITの友達、日本に来たる

MITで知り合った日本好きのアメリカ人2人、AとBが日本に遊びに来た。昨日8/21の夜突然連絡があって、今日8/22渋谷マークシティで夕食を食べることになった。 この集まりには、AとBの知り合いの日本人YとWも参加した。

僕以外の4人はこんな人。

  • Aは学部がMITで、博士がUC Berkeley。MITでポスドクをしている。
  • Bは学部と博士がMIT。折り紙のプロ。
  • Yは、学部と博士がMITの日本人女性。高校は、海外のインターナショナルスクールに行っていた。
  • Wは学部と修士が東大の日本人男性。修士のときに、UC Berkeleyに一年留学していた。今は政府の国際機関で働いている。ついこの間まで、セネガルに行っていたそうだ。

5人の内、A, B, Yと僕は工学博士になるので、不思議な感じだった。会話は英語だし。といっても、似たもの同士が、知り合いになりやすいのは仕方がないか。

4人に囲まれて、自分の英語力が弱いと、改めて思った。一番英語ができないのは僕だった。英語勉強のモチベーション維持に、こういう集まりは悪くない。

視野を広げるためにも、またキャラ立ちしている人の集まりに参加したいものだ。

都市圏と県名のズレ

人々は県名よりも、都市圏をよく使うのだと思う。例えば、「愛知に帰省する」よりも、「名古屋に帰省する」と伝えた方が、話が通じるのが早い。また埼玉に住んでいても、「埼玉に戻る」よりも「東京に戻る」と伝えた方が話が早い。

まずここで僕は、実家が名古屋市ではないから、「名古屋に帰省する」という言い方に違和感がある。また「埼玉県」に住んでいるのに、「東京の生活はどう?」と聞かれたり、「東京に戻ったら、忙しくなるね」と言われたりすると、若干の違和感がある。

この違和感を直したいという想いがある。そのためには、暴論だけど、名古屋都市圏と愛知県を一致させるために、将来的には「名古屋県」とした方が、統一されていいのかもしれない。そして埼玉県は、東京都市圏なんだし、東京都と合併したらよいのかも。そしたら、違和感だけは消失するのだ。

遅ればせながら、明日、名古屋(愛知県)に帰省するので、そんなことを考えた。

2009年8月20日木曜日

博士論文の3回目の提出

博士号を取るためには、博士論文を提出する必要がある。実は博士論文を提出する機会は3回ある。1回目は6月15日、2回目は博士審査時の7月28日で、3回目が最終提出日の8月21日だ。

1回目で完成版を持ち込める人は聞いたことがない。ほとんど全ての人は、2回目の提出版でも完成しない。審査が終わったあと、修正して許可を得たのち、再提出し、3回目で完成させる。

僕もその例にもれず、3回目で完成させた人である。今日、指導教官の了解をとって、明日事務に提出することになった。これで完成版の博士論文ができた。

修正前と修正後の違いは、内容を増補改訂しつつも、180ページから40ページ減らして、合計140ページとしたことだ。ページを減らすために、余白上を25.4 mm→20 mm、行間を2行→1.5行、文字サイズを10.5 pt→10ptとした。なぜ減らしたかというと、紙が多いと、その分、印刷が手間だから。お金も余計にかかる。また180ページあると、バインダーに閉じこめなかったりする。

あとは製本して、皆さんに配布することです。知り合いの方で、博士論文を読みたい人には、ハードコピーを差し上げます。

2009年8月19日水曜日

「公募書類」を速達簡易書留で送付する

本日8/19、大阪某私大の助教の公募書類を提出完了した。公募に応募するのは初めてだ。8/20締め切りで、提出可能なぎりぎりの8/19の午後3時まで粘って書き直した。

提出書類のうち、「研究と教育の抱負」というものを数ページ書いて提出しなくてはいけない。これは自由度が高く、フォーマットが決まっていない。提出書類の中で、この抱負を書くのに、一番時間がかかった。公募を応募する場面が次もあれば、今後は使い回せるのかも。

さて8/20中に大阪に到着する必要があるため、「速達をつけた簡易書留郵便」で送付した。なんと郵便のくせに810円かかった。なぜなら250 gまでの定形外で240円、それに加え速達で270 円、簡易書留で300円余分にかかるからだ。

書留は割高感がある。同じものを届けるにしても、EXPACK500を使った方が簡単で安い。書類を提出する場面では、書留を使う必要がある場面が多くて困る。EXPACK500でも受け付けるようにしたら、効率的な気がするのだが。

次は、送付した書類が選考をパスし、面接に呼ばれるのを待つばかりである。

2009年8月16日日曜日

IKEA新三郷でスウェーデンを知る

IKEA 新三郷に行ってきた。IKEAは、JR武蔵野線の新三郷駅から降りて5分ぐらい歩いたところにある。IKEAの出入り口は駅から逆側にあって、入りにくい。IKEAに行くのは、船橋店に次いで、新三郷店で2回目だ。

なぜIKEAに突然行こうと思い立ったのか?それは自宅のポストに、IKEAのカタログが投げ込まれていて、それを読んで触発されたのが理由だ。カタログを見ると、安い商品がたくさん載っていて、何か日用品が必要な気がしてきた。僕はIKEAの意図にまんまとはまって出かけた。

実際、安い商品もたくさんあったけど、肝心なものは高かったりした。布団・枕カバーは意外に値が張って、気に入るデザインのカバーは5千円ぐらいで、買わなかった。客寄せのために安いものを準備し、オプションに高いものをまぜるのが、IKEAの戦略かもしれない。

家具に関しての問題は、展示場にある部屋のサイズと、日本の一般的な部屋のサイズが異なること。展示場では合っていても、自宅では合わない可能性が高い。IKEA展示場にある部屋のサイズは10畳程度だが、日本の家屋で10畳ある部屋は珍しい。

結局、IKEAでは何も買わなかった。なぜなら1)家具を買っても置く場所がないこと、2)家具を持ち帰る方法がないこと、3)実は品質が良くないことを思い出したからだ。部屋が狭いので、家具を置く場所はない。電車で来たから、持って帰るのは至難の業だ。以前ボストンにいたとき、IKEAに囲まれた部屋に住んでいた記憶が蘇った。IKEAの製品は、見た目はよいが、よく壊れて、嫌な思い出がある。食器がよく欠け、スプーンが簡単に曲がり、鍋のテフロンがすぐとれた。

新三郷のIKEAには2つ飲食できる場所があって、両方経験してきた。1つが2Fにある「レストラン」で、もう1つが出口近くにある「ビストロ」である。レストランではきちんとした量の食事が食べられるが、ビストロでは軽食しか食べられない。

「レストラン」では、アーモンドケーキ250円とドリンクバー180円を頼んだ。アーモンドケーキは、僕には大味で甘すぎた。もっと甘さを控えたら、おいしくなったはず。ドリンクバーは、ファミレスにあるレベルのものが飲める。ただ氷を切らしていて、氷が使えなかったのは残念だった。


「ビストロ」では70円のソフトドリンクを飲んだ。飲み物は、安いけど、おいしくない。アイスミルクティーは、紅茶の香りがしなくて、本当に紅茶かと思った。また安いのもあって、人が多くて、座る場所がない。入店してすぐにビストロを見ると、IKEAの哲学を体現していることが分かって、あまり買う気がしなくなるだろう。

スウェーデンといえば、IKEAだけれど、IKEAの店内は自分がイメージするスウェーデンらしくない。店内はどこもせわしない。店員も客も、色々な場所で忙しそうにしている。そして大量生産で、画一的だ。本当のスウェーデンはこういう国なんだろうか?

2009年8月14日金曜日

早稲田大学で「研究打ち合わせ」と「昼食・夕食」

早稲田大学理工学部に行った。お昼は理工学部の近くにある「夢民」でカレーを食べようとしたら、お盆休みだった。 他の多くの店もお盆休みだったので、ポロロッカ食品館というスーパーでパンや豆乳を買って食べた。

暗雲が立ちこめるなか、いざ早稲田大学に入ろうとしたら、問題があった。8月10~14日は入構規制が行われていて、キャンパス内には、早稲田の先生と一緒でないと入れなかった。大学の入構規制は人生初で驚いた。また対応した警備員の言葉遣いが悪かったのもある。

面会では、早稲田の先生に自分が期待されているのが分かった。自分は、「もっと研究が進んで、成果が出るとよいなあ」、と思って、モチベーションが上がった。やる気を出させるのがうまい先生もいる。

そして夜は早稲田の近くにある「ビッグボーイ」というファミレスに行って、先生に奢ってもらった。博士審査通過のお祝いとして、好きなものを注文していいと言われた。さて何を頼もうか。

トップページにはカロリーと値段が高いステーキ類が並んでいて、「うっ」と思った。これは食べきれないし、値段の点で気兼ねする。アメリカで食べたことがある1ポンド(約450g)のステーキもあったが、それは1,269kcalと2,580円もした。こんなに肉を食べると、肥満の要因になるだろう。

結局、カロリーと値段を勘案して、チキンになった。メニュー表を後ろまで読むと、200gの和風おろしグリルチキン(326kcal, 780円)和風おろしヒレステーキ(264kcal, 1,880円)のカロリーが低いことが分かった。そしてチキンの値段が一番安かった。やはりチキンである。

早稲田周辺は、本当は安くて特徴的なお店がたくさんあるが、今回はお盆休みで、行けなかったのが残念である。

2009年8月13日木曜日

お盆も書類を書き書き

8月13日と14日は、所属の研究所は公式には休みです。世間はお盆休みですが、僕は今日の午後から少し働きました。自分を含めて5人、研究室に来ていました。お盆にしては、まあまあの活気でしょう。愛知に帰省するのは8月の最後の週で、それまでは普通に仕事をします。

8月20日締め切りの書類が2つあり、お盆明けに書き終わらせる必要があります。1つ目の仕事は「研究職の公募の書類」です。公募の書類は初めてで、使い回せる部分が少なく、手間取ります。2つ目の仕事は「博士論文の修正」です。博士論文の本審査のときに頂いたコメントに従い、論文を手直しします。90%から100%を目指す、まさに最後の仕上げ段階です。

休みに働くデメリットは、大学内の生協・食堂が営業していないので、食料を手に入れるのが難しいことです。代替肢には、1)徒歩10分の「スーパー」、2)大学内の自販機、3)徒歩5分の「コンビニ」、4)外食、があります。食の選択肢が狭くなると、やる気がなくなりやすいので、注意しています。今日は1)スーパーで買っておいた麦茶を飲みながら、2)自販機のワッフルを食べて、やり過ごしましたが、休みの日は苦労します。

休みに働くと、電車が空いていて得です。いつも通学に使う「千代田線」は、乗車率が高く、座っていても目の前に人が接近し、圧迫感があって、疲れます。今日は、人が少なくて楽でした。

今日は休みのような感じで仕事をしました。世間の雰囲気は、まさに土日祝日でしたね。明日は午後から、早稲田大学に研究の打ち合わせに行ってきます。

2009年8月11日火曜日

ヤン・ヘンドリック・シェーンの論文捏造事件

論文捏造 (中公新書ラクレ)
村松 秀
中央公論新社
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研究者のひよことして、論文捏造を読んだ。本書では、ドイツ出身の物理学者で、かつてベル研究所に所属していたヤン・ヘンドリック・シェーンJan Hendrik Schön)の論文捏造事件について取り上げている。この事件では、すでにSchönが筆頭著者の論文で、Nature7本、Science8本、Physical Review6本の論文が取り下げられている。2001年には、平均8日に1本のペースで論文が出版されていたという。

その事件を解明するために、インタビューを通じて、多方面から解明を試みている。アメリカ、イギリス、スイス、ドイツに渡り、Schönの論文が出版された出版社(Nature、Science編集部)、Schönの元職場(ベル研究所)、Schönの出身大学(コンスタンツ大学)、Schönの元上司の勤務先(ETH)に出向き、事件を調査している質の高い本だ。

捏造の犠牲者はたくさんいる。例えば大学院生とポスドクが犠牲者になった。有名な雑誌に出版された論文を元に、追試を行うことを要求され、出るはずもない研究結果を求められたのは、大学院生とポスドクであった。実験結果が失敗に終わったとして、指導教官から、大学院生やポスドクが責め立てられたらしい。その追試に費やされたエネルギーを考えると、捏造はみんなの時間を奪う行為で、責任は非常に重い。

さて実験結果は捏造だったとしても、Schönはたぐいまれなる「論理構築力」と「文章力」を持っていたはずだ。そうでなければ、結果を捏造しても、短期間に有名雑誌の論文のレビューアーを通り抜けることはできない。それが正しい方向に使われていれば、Schönは超一流の研究者になれたんだろうなと思って、残念な気持ちになる。

2009年8月8日土曜日

大阪から姫路へ移動、兵庫県立大学へ行く。

昨日の旅程:「大阪」→「姫路」→「兵庫県立大学工学部」→「姫路」→「東京

まず大阪から姫路までJRに乗っていると、車中から明石海峡大橋と淡路島の両方が見えた。率直に世界一の吊り橋のスケールに感動した。一方で、約5000億円という建設費を考えたときに、こんな大橋はあまり作れないのだろうとも思った。また領土が分断されている国でしか、需要はないだろう。

姫路に着いて、駅前から出ているバスで、兵庫県立大学 書写キャンパスに向かう。この書写キャンパスには工学部しかないため、両者はほぼ同義である。簡単にキャンパスの雑感を書いておく。

  1. 移動手段:「神姫バス」。姫路駅から30分程度と360円かかる。バスの本数は、1時間に4本ぐらいある。
  2. 環境:キャンパスは、書写山の麓にあり、周囲は山に囲まれている。
  3. 家賃:書写キャンパス周辺の家賃は安く、1Kでも月に3万円程度である(東京では、駐車場を借りるだけでそれだけかかる)。生活費は安くすむだろう。
  4. 施設:県立大学の施設は、旧帝大に比べて古いままである。施設は老朽化しているが、耐震工事は進んでいない。トイレもほとんどが和式だ。県の財政状況が厳しいから、新しくできないとのことだ。
  5. 元単科大学:元は姫路工業大学であって、他学部との統合が行われていない。名前から見ると総合大学だが、書写キャンパスには、工学部しかなく、他の学部・学科とは分断されている。つまり違う学科の人と会ったり、授業を受けたりすることはできない。

そして帰る段に思った、姫路駅から東京への移動は不便である。東京方面の「のぞみ」は、1時間に1本だ。加えて姫路から東京までは、のぞみでも3時間強かかる。午後3時には姫路を出たから、自宅には午後7時ぐらいに到着できた。

日帰りで兵庫県立大学へ出張すると、往復の移動時間は乗り継ぎの時間を合わせて、10時間ぐらいかかる。可能だが、疲れそうである。

2009年8月7日金曜日

江刺研究室 最強の秘密

課題図書であった「東北大学・江刺研究室 最強の秘密」を今回の出張で読み切った。

【検証】東北大学・江刺研究室 最強の秘密 (理科少年シリーズ)
江刺 正喜 本間 孝治 出川 通
彩流社
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本書は4章構成であり、江刺教授を含めた3人の対談形式で進む。対談相手は、「メムス・コア」の社長と「テクノ・インテグレーション」の社長であり、2人とも東北大学との関係が深い。

目次は以下のようになっている。
<1章>江刺正喜教授の「理科少年」時代
<2章>江刺研究室の「強さ」
<3章>近代技術史と先端技術MEMS
<4章>MEMSビジネス

1, 2章が「江刺研 最強の秘密」の検証になっている。これらの章で、江刺教授の少年時代からMEMS研究に至るまでの経歴、また江刺研のマネジメント方法について説明される。江刺研究室の成り立ちについて説明され、一番興味深い章だった。

3, 4章は、技術とビジネスの話であり、ほとんど江刺研の話は出てこない。3章では、昔の技術がMEMSに利用される点を解説しており、技術寄りの内容。4章では、MEMSビジネスについての議論が行われ、今後のビジネスの方向を探っている。

結局、研究室の強さは、東北大の設備をオープンにして色々な人に使ってもらうところにある。企業の人にも自由に装置を使ってもらい、情報を江刺研究室に集約化して蓄積する。情報が集まった方が、MEMSの開発が進みやすいことは間違いない。

江刺研は、日本の大学で、もっとも設備のオープン化が進んだ研究室の一つだろう。そういう意味では、最強と言っても過言ではない。他の日本の大学は、色々なしがらみで、江刺研の真似ができないのである。

2009年8月6日木曜日

才能に恵まれない人の工夫

身体的才能に恵まれないが、工夫して活躍するスポーツ選手が好きだ。自分も才能に恵まれていないから、親近感が湧く。

最近で面白かったのは、田臥勇太だ(NHKのスポーツ大陸に出ていた)。彼は身長が173cmしかなく、バスケットボールをやる身体能力に恵まれているとはいえない。それにも関わらず、NBA選手の選手となった。しかしシュートの評価が悪かったのもあり、契約チームを解雇されてしまう。

田臥勇太にとって、シュートが課題だった。そこで彼がとった手法は論理的だった。シュートをよくするために、「シュートの質を上げること」と、「シュートの本数を多くすること」、と分解して考え、対策をしていた。このように分割して考えると、漠然と「シュートをよくする」と考えるよりも取り組みやすい。僕は素人目に思った。

才能があって、勘で結果を出しちゃう人もいるが、あまり自分には参考にならない。自分に才能がないからだ。才能がなくても工夫する人の方が、自分に近くて参考になる。

私大は国立大よりも教育大学的な側面が強い

大阪に出張中です。某有名私大の教授に面会して、装置と研究室を見学させてもらいました。私学の教員は思ったより大変そうです。

教授の説明によると、国立大学とこの某私大では、研究できる環境に差があり、この私大では教育大学の側面が強いそうです。例えば、以下に差があります。

  • 授業が多い。助教でも授業が1年に9コマある。
  • 面倒を見る学生が多い。4年生だけで12人。
  • 装置のメンテナンスが大変。技官がほとんどおらず、教官がメンテナンスをする。
  • 博士課程の学生が少ない。

面会した教授が言うには、「今あなた(私)がいる環境が日本で最高クラスだから、移動すれば、研究環境は必ず下がる」とのこと。そして今まで自分は、恵まれた環境にいたことを知った。

2009年8月2日日曜日

埼玉県草加市の花火大会8/1

ようやく懸案の「博士論文の本審査」が終わり、開放感にひたりながら、草加市の花火大会に行ってきた。花火大会の会場は、草加市の外れで、自宅から自転車で30分の距離にある。

この花火大会のよいところは、花火をかなりの至近距離で見られるところだ。打ち上げ場所から300メートルぐらいの距離まで近づける。これだけ近づくと、花火が球状に爆発しているのが分かる。音圧も、肌で感じられるほど大きい。他にもっと規模が大きい花火大会はあるが、遠くからしか見られず、平面的にしか花火が見られない。

参加者の主軸は、中高生だっただろう。20代後半の人はあまり見なかった。たとえるなら、そう、カルピスウォーターのようだった。

これは中学生ぐらいからの考えだが、学祭は別として、祭りの屋台の食べ物は極力食べない。なぜならコストパフォーマンスが悪いからだ。買うなら、近隣のコンビニと決めている。

コンビニでは、花火大会に合わせ、店の駐車場でビールとか食べ物を売っている。普通、コンビニで売っているものの方が、屋台で売っているものよりも安い。だから会場の周りで打っている屋台の食べ物は買わなくなる。

と思って、今回もファミリーマートに行ったら、沖縄から来た「South」というバンドが駐車場でライブをしていた。下の動画のような「I LOVE うちなぁ~」という歌を歌っていた。これが目の前で見られたので、面白かった。

休みの日は、研究以外にフィールドを広げていくのが、僕は好きだ。

2009年8月1日土曜日

「パラグラフ」の概念がない

最近、急に日本語の本を読むのが苦手になった。なぜかというと、ほとんどの文章がパラグラフの概念が意識せずに書かれ、論理がつかみにくいからだ。例えば、段落中の文は1, 2文であり、そのような段落が無数に続いている。それぞれの段落には意味がない。1文毎に改段落をすると、主張や根拠がはっきりした文章を書くのは難しい。

英語の発想の文章は、主張や根拠がはっきりした文章を書くのが簡単で、論旨を読み取りやすい。それは段落の文章の順序に意味があるためだ。主張は段落の1文目に置かれ、続く文に、その主張をサポートする根拠を並べる。この形をとると、論理的な文章が書きやすい。

なぜ日本人にパラグラフという概念が意識されないかというと、 パラグラフに関する教育がないことが大きい。国語の授業では、パラグラフで文章を書くことを教えられない。大学の学部でも、教えられることはない。だから単に大学を卒業しても、書けるようにはならない。

日本語でパラグラフを意識した文章が増えて欲しいと願う。文章教育で、直感的な考え方だけでなく、論理的な考え方も身につけられる。教育改革で、ここを重点的に攻めると、日本も変わるんじゃないだろうか。

 
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