2009年12月12日土曜日

博士課程進学を勧めるイベントと責任問題

大学が主催する博士課程進学を勧めるイベントがある。大学の先生なら、博士課程の学生が多い方がうれしい。だからそのような勧誘のイベントは定期的に発生する。しかし「立場が上の人」は、責任を取られないものを、若者に勧めてはいけない。

僕自身は、責任が取られないと思っているので、博士課程進学は他人に勧めないように決めた。現在、博士号を取っても、この国では明るい未来があるわけではない、と思う。期待値や投資効率を考えたときに、高いものではない。だから現在博士進学を考えている人には、むしろ再考を促す。

「勧める人は責任を取る必要がある」というのが僕のポリシーだ。20, 30年前なら、大学のポジションには空きがあったから、博士取得後に大学に残りたい場合、先生になりやすかったため、勧誘するのは、まあありだろうと思う。しかし現在は、そのルートが確保されているか?と言ったら、かなり怪しい。責任は取られないと思った方がいい。

そして勧誘イベントの講演者は、どういうロジックで勧めにかかるのか、見物である。おそらく定量的な議論は少なく、定性的な議論に終始するだろうと踏んでいる。そして大活躍する先輩(外れ値)をピックアップするはずだ。しかし刮目して、平均値に着目しなくてはいけない。

ままと言っても、自分自身は、博士課程に来たことに満足している。責任を取られないから、勧めないというだけだ。

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