2009年5月19日火曜日

同窓会に行ってはいけない?

Harvard Business Schoolの教授陣のメッセージが収められた「ハーバードからの贈り物」という本に、David E. Bell教授 の同窓会に行ってはいけない、というアドバイスがあった。一見すると、同窓会は面白いし、行った方がいい、という印象を持つ。なぜなら、他の人の人生や異なる組織の情報が分かって、有意義だから。しかし教授は、行ってはいけないと主張している。

教授の言う、行っていけない理由は、次の通りである。同窓会に参加することを意識すると、クラスメイトと比較しはじめ、やりたくないが低リスクで高収入なことをやろうと思ってしまう。また、自分に合わないと知っていても、肩書きや収入が多い仕事につこうとしてしまう。つまりやりたいことにチャレンジするリスクを高く見積りすぎて、やりたいことができなくなってしまう。それが同窓会に行かない方がいい理由である。

僕も、高校や大学の同期と会うと、同期は既に車を買ったりしてるから、それだけで引け目を感じたりする。本当にやりたいことは、大企業の課長や部長になることではないけど、なぜかそこに向かってしまう、という気持ちが自分の中にある。自分は、同窓会に参加すると、リーマン路線にぐいぐい引き込まれる。 やりたいことは諦め、お金を儲けて、車を買いたい気持ちになる。

そこでDavid教授の主張は、リスクを下げる努力はしつつも、リスクを必要以上に恐れず、やりたいことをやってみるのが幸せなんじゃないか?そして同期と比較し、リスクに過剰反応しないためには、同窓会に参加しない方がよい。という主張である。やりたいことを重視する点では、自分の考えに近く、納得できた。ただ、やりたいことを諦め、低リスクな人生を歩んで、ようやく大人と認識されることもあるから、難しいところではある。


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2 コメント:

ルミコ さんのコメント...

わたしの同窓会等に対するスタンスは、「行きたい気分なら行く、行きたくない気分なら行かない」というものです。

他人から刺激を受けて、いい肩書きや高収入を目指し始めるのも、よいことだと思います。納得いくまで、目指したらよいのではないでしょうか。

また、「そういうものは意味がないものだ」と心の底から思っていれば、どれだけ同窓会に出て、他の人の状態を知ろうとも、過剰反応はしないはずです。
(心の底から思うためには、そう思うだけの何かを経験しないといけないと思いますが)

ということで、話をしたい・聴きたいと思う仲間との同窓会ならば、どんどん参加したらよろしいのではないでしょうか。
とわたしは思います。

Moemoe さんのコメント...

ルミコさん、

ルミコさんは、そのときの気分で決めるんですね。僕も、今ポリシーを定めて、今後は参加・不参加どちらかに決めることはできませんでした。

もちろん、同期と競い合って、出世や高収入を目指すもよいと思います。それも一つの活用法です。

また意志がかなり強ければ、同窓会に出ても、自分の軸がぶれずに帰ることも可能でしょうね。ただ自分の経験からすると、たとえ強い意志を持っていたとしても、どうしても同期と同じような道に進みたいと思ってしまいます。それは避けがたいです。

ここでは、単に同窓会に潜在化した影響力について指摘しました。それを分かった上で、それでも同窓会に参加するのは、より有意義かもしれませんね。

 
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