2010年1月17日日曜日

コンピュータで遊ぶより実験するのが好きな方いります

日曜日の夜、病気療養中の僕に、とある大学の教授から、一通のメールが送られてきた。そこにはある研究センターの人材募集のお知らせがあった。内容を見ると、欲しい人材に「コンピュータで遊ぶより、実験するのが好きな方」と書かれていた。メールとその研究室のスタイルから判断して、今回の募集は加工を大量にやらされる仕事だと踏んだ。そして自分の嗜好を考えて、僕ならばその研究センターには勤められないと思った。

なぜなら僕は、実験の作業よりも、コンピュータの使用、設計、論理構築の方が好きだからだ。これは実験が嫌いという意味ではなく、より正確に言うと、理論・仮説検証としての実験は好きだけど、ひたすら実験をやりこむことには幸せを感じない。新しいシステムを創るときは、上流工程で携わりたい。他の人が設計したものを作り続ける日々は、面白みが欠ける。適材適所という観点から、その募集には応募しない方が無難だ。

ここで世の中はきちんと多様な人がいて、実験室にいるのが幸せという、実験適性がある人もいる。今の研究室でも、実験だけを何日も連続して苦なくできる人が、研究室に3人以上はいる(た)。その人たちは、加工をずっとやることが楽しかったりするので、向いている仕事だと思う。そのような適材を、今回のような適所で活かせれば、社会の役に立つ。

設計の方が好きなのか、加工の方が好きなのか、研究者や技術者によって嗜好が分かれる。どちらが優れているとかはない。日本の大学では、設計と加工を分業せず、両方やる人が多い。ヨーロッパの大学では、設計と加工は分業しているそうだ。企業では設計と加工する人は分業することが多い。僕の考えは、適性が把握できているなら、適性に応じた仕事をやるのが一番、ということ。無理して適性がないことをやろうとしても、うまくいかないのでは。

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